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王妃の館 宙組 感想 コメディとして満足な構成

王妃の館 宙組の感想です。結論だけいうと、見所も当然たくさんあって、とても面白いんですよ。まぁ君率いる宙組のコメディですが、もう見た方多いと思うんですよねー。

 

・・・と思ったけど、今回はスルーな人が多いのかな?

 

 

ほんと、個人的には心が痛い。

何が痛いかというと、”多数ご用意”がこれほどまでに出てしまう事ですよ。(´;ω;`)ブワッ

 

後、2階席のみょうな偏りと空き具合を見ると、上の席の空きを見た時のジェンヌさんたちの心やいかにーとか思うとちょっとね・・・

 

ショーの舞台降りで2階席にも下級生くるじゃない?

そのときにAやSがガラガラでBだけ埋まっているような所で踊るのが可哀想だなって・・

 

宙組古参の方に聞くと、「ん?宙組は元々こんなもんよ」とかヘーキへーキ。の精神で余裕の表情をしてらっしゃるけど、そんなに演目として魅力がないんだろうか。それとも組人気の差?

 

面白いのになぁ。しかもみりおんの退団公演なのに。

エリザが四半期決算で上振れ要因として取り上げられて盛り上がった次の大劇がこれとか、なんかちょっと残念。

 

 

ほんと、何回か行ってますが、その度にガラガラの席を見ると心が痛くなるので、なるべく1階にして、「2階?なにそれ?食えるの?」という感じで見る事にします、ハイ。

 

 

王妃の館 の感想

 

王妃の館は原作が小説なので、どこまで省けるか?が課題かなーと思うよね。

そして、田渕せんせの大劇場デビュー作だからね、やっぱり気合が入っているのではなかろうか。

 

最近やっぱり演出家が誰か?というのは大事・・というのを過去作品を見るごとに思い知らされている。

 

そして田渕センセは直近のローマが当たりなので上り調子。

 

偉そうな事言って、王妃の館の原作小説は実は管理人は読んでないので、違いというとはっきり言えないところがある・・・ものの・・・最近は調べると、あらすじとかごーろごろ転がっているじゃん?

 

って事で、知ったかレベルでは映画版と小説版のあらすじは一通り抑えた上で、もちろん見ているんだけどね。

 

それと比べると、宝塚として演目になるように大幅に設定を抜いてある+大幅に改変しているんだよね、もちろんのこと。でも、それがちゃんとスターシステムにマッチするように変えてあってすごく上手。さすがプロ。

 

話を端的に言えば、弱小旅行会社が、同じツアー工程で値段の違う2種類のツアーを並行して稼働させていて、高いツアーは王妃の館に夜泊まれて昼観光。

 

安いツアーは夜は観光で昼に王妃の館で休めるというダブルブッキングツアーになっているのを意図的にやっている話。

 

主人公の小説家北白川右京は高い方のツアーに参加していてツアー中に小説を書き上げなければいけない、というところ。

 

話の展開と進め方を原作とはぱっさり変えていて、北白川右京のまぁ様が、スライドのようにして出てくる(見るとわかる)ルイ14世の真風と基本的に全て現世で絡みながら話が進む。

 

過去に回想のように戻るのは、北白川せんせが作ったルイ14世がディアナに会えるようにするための筋書きで、ベルサイユでディアナへの想いを語らせる部分であったり、王妃がディアナのことをルイ14世に問い詰めるとこだったり、プティルイが王妃に投げられて怪我させられちゃうシーン、とか程度なんだよね。

 

しかも、最後はムノンに北白川せんせが「で・・どうなったんだプティルイはどうなったんだ?」と聞くシーンで終わる形にしてあったから、実質過去はムノンが語っていただけなのかもしれない。

 

極力、場面遷移が少なく済んでいてわかりやすいんだよね。

 

基本ルイ14世も都合のいいときに現世に出ずっぱりで、ベルサイユでは服装までなりきりのツアーガイドとして活躍したりする(笑

 

管理人もこういうツアーあったら嬉々として参加するわ〜。本人なんだから、聞きたいことめっちゃあるやん。イイナー

 

さておき、このあたり逆にホテル支配人のデュランとかが出てくる要素があまりなくなっちゃったりした部分ではあるんじゃない?

 

あとは、原作だとムノンは重要な役割を果たしてたようだけど、あっさりただの付き人とか侍従というかじいやの関係になっちゃったね。

 

あくまで、まぁ様、真風、みりおんを中心に進めていく形にばっさりと切り抜いてあって構成も素敵。

 

あとは、桜井玲子役のみりおんは原作の朝霞玲子だけど、苗字自体は、原作にいた光ツアー客の桜井香から取られているよね。

 

小説での設定は朝霞玲子とずんちゃん演じる戸川くんは元夫婦の設定みたいだし。

 

こういう不倫関係とか、元夫婦とかそういうどろどろの設定は全て無くして綺麗になっているのが安心してみれるところではあると思います(笑

 

あと、原作ではクレヨンとピエールが日本で元同棲をしていたという複雑な関係だったようだけど、もちろんそんなものはなかった。

 

宝塚は美しい。

 

なので

 

  • 北白川 復活を賭けて小説をツアー中にかかなきゃいけない
  • ルイ14世 ディアナに会いたい
  • 玲子 ダブルブッキングを乗り切りたい

 

的なテーマをどのように解消していくのか、というのが今回の話なんだよね。

 

んでもって、その中にも、ちゃんと起承転結というかストーリーのアップダウンがちりばめられていて飽きさせない。

 

ルイ14世を自分の小説のために引っ張り出したものの、”僕は本当は人の感情や痛みと向き合うような事がなかったので、小説なんて実は書けないのではないか?”と、北白川せんせが気づいた事で、葛藤と苦悩がある。

 

ルイ14世の北白川に向けた言葉「お前は余を騙したのだな?」の件で気づいてしまう所。

「お前に小説など書けるはずないわー」的な事をあれだけ大物に言われたら凹むわ(笑

 

そこから、心中事件が解決して一件落着となったときに、改めて自分を見返して自省し気づいて小説を書き上げる。

 

ルイ14世もディアナの魂に会うために探し続けており、北白川に協力したりして失望したりもしたけど、実は一連のツアー客の行動を見たり、心中事件の結末を見て、実は常にディアナたちは笑いかけていてくれてたけど、自分がきづいてなかっただけ、と気づく。

 

いちど課題を提示したあと凹んで、そこからそれを達成する、という王道パターンだけど、形を嵌めてある。

 

そんな、いいお話にちゃんとそれぞれが締まっておわるんだよね。

だからこれ、ストーリーとしてもすごく綺麗だし、面白いんだわ。

 

しかも、歌曲も多めでさ。

これこれ!ってリピートする曲がまだ見込んでないからないんだけどねー。

歌詞見るとさすがに歌はわかるけど。

 

まぁ様、みりおん、最近安定した真風とそれぞれがいいのよ、ほんと

テーマ曲は最後の方だけど、それまでにもたくさんまぁ様のソロ、みりおんのソロ、真風のソロと結構魅せどころも多いのよ。

 

あ、回想シーンで真風とうららのコーラスもあったけど、意外とうらら頑張ってた。よかった。

 

なので、コメディだけど個人的には宝塚を見ている感じがして凄く満足。

 

宙のコメディはメランコリックジゴロとかで、もう既にまぁまかの空気の読める演技は安心しているから、今回はどんなになるんかなと思ってたけどさ。

 

今回、真風は完全に最後まで真面目役だったね(笑

そのかわり他が面白いので、ほんと笑える要素たくさんあるのよ、これ。

 

 

王妃の館のキャスト

 

まぁ元の物語の設定上、キャラが濃いからどうしても宝塚でもキャラが濃くなるのは致し方ないかと。

 

でも、みんなそれぞれが似合ってたと思うんだ。

特に強烈なのはもう

 

クレヨン(黒岩源太郎) 蒼羽りく

 

りくくんこれ強烈よね。

新宿二丁目系のおにぃさんというかおねぇさんというか・・汗

 

でもでもよく考えると、男を演じている女の人が女の人を演じて仕草をしている、というなんだかゲシュタルト崩壊しそうな状態なわけだけど、本当にオカマのように見えてしまう不思議。

 

もうね、パッドなのか本物なのかわからないくらいまで自然に女の人だから(錯乱

りくくんすごい。

 

まこちゃん(近藤誠) 澄輝さやと

 

あっきーはツアーで男だから同室を許可したら相手がクレヨンだった・・という(笑

そんな、正義感が強い熱血な性格の警官の役だけど、付き合ってもない初デートにパリ旅行(しかも泊まり)はほんと、いいのか悪いのか。

 

あっきーもスタイル良くてスラッとしてるからねー。なんだか高校生・大学生みたいな感じの初々しさがあるよねー。

 

さいご、心中事件が解決した所でクレヨンが泣いてる場面「泣くな!黒岩源太郎!」と声をかけるとこに漢気を感じたね。

 

結局、この2人がキャラはわかりやすく立っていて目立つかな。

この2人のFCの人は追加するだろうね、と思ってたからさ。実際どうでしょ。

 

北白川右京 朝夏まなと

 

まぁさまの動きが素でだいぶコメディが多いんだよね。

 

映画だと、カエルグッズとスイーツが好きでおかっぱ頭に短パン姿、という斬新な描かれようだけど、もちろんまぁ様は最初はあのピンクスーツですよ。

 

最初にインスピレーションが降りてくる場面とか、初見の人ならエクソシスト状態になってて笑えるしね。

 

あとはセリフもポイントポイントで笑わせにかかっているけど、やっぱりまぁ様は安心して見ていられるのが基本。

 

「い け る」

 

とか

 

「己の才能が怖い」

 

とか見なきゃわからないからアレなんだけど、フフフッてなるセリフ回しも多い。

そして歌もソロを安心して聞いてられる。

 

最初に「しゃかりきツアーガイド」と評してたみりおんを、「大事な事を気づかせてくれた君に」と最後のシーンで締める間まで、みりおんとの関係性も徐々に秘密を共有して、お互いの事をわかり合っていく様子もよかった。

 

青いアール・デコのようなスーツに赤シャツだとか、最後の赤ジャケットとか、洋服がいちいちスタイリッシュなのも似合ってるんだよねー。

 

まぁは様かっこいいわー。

 

ルイ14世 真風涼帆

 

白い長い髪のフランツ的なもんで、あまり変わらない役柄とポジション。

もはや慣れを感じた。

 

太陽王の役なので威厳を保ちつつ、ディアナに恋をしていて探し求める様子を醸し出す亡霊の役。

 

意外と難しいよね。真風はスタイルを崩さずにずっとルイ14世ルイ14世してなきゃいけないから、面白い場面にそんなに絡むことはないんだけど、自分からディアナとか言っちゃったり、真面目なとこが面白いよね。

 

でも、300年も自分が作らせた館で魂を探してる・・って、自分で作った館の構造、そんなに複雑なの?とか、既に成仏してしまったんじゃないすかね?とか色々と突っ込みたくなる部分はあるよね。

 

桜井玲子 実咲凛音

 

バイタリティのある弱小旅行会社の女社長の桜井玲子。

元々できるOLのような雰囲気だから素で似合っている。

 

普通に丸の内とか商社にいそう。

歌についてはもはやいうまでもないし、表情含めてお芝居もいい感じ。

 

部下のずんちゃんをアゴでこき使う感じが若干Sっぽい感じもしていい。

みりおんの服装もなかなか目立つ服装で素敵なんだよね。

 

白青のツートンのヒールとかなんだか好きな配色だったわ。

 

金沢貴一 愛月ひかる

 

あいちゃんも不動産王でくせのある金沢さんを演じていてこれはこれで似合っている。

双頭の鷲みたいな時のかっこいい愛ちゃんもいいけど、こういう方が合っている気がするんだよなぁ・・・

 

札束でビンタしそうな感じの関西弁を感じるものの、関東人の管理人は普通に感じてても、ネイティブ関西弁の奥様には関東人がわざと使っている関西弁のバカにしたようなしゃべりにめっちゃイラっと来る、と大変不評なご様子。

 

ヅラをいつもしててまぁ様につねに「ズレてるぞ」と指摘されてその度に

 

「あああああああ」

 

とフレームアウトしていくのは愛ちゃんだからこそできる、スタイリッシュさを感じる。

 

そして、盗みを働いたりんきら夫婦と心中騒動を起こした下田夫妻をまるごと雇ってしまう度量の広さを持っている金沢さんをいやらしくなく演じている。

 

 

また長い気配が見え始めたのでここまで・・・

 

 

王妃の館 宙組 感想 まとめ

王妃の館

 

いつかの2月の一桁日に行った時には、既にこんな感じの2階席だったから、これは避けてあげたい。

 

まぁ様可哀想すぎる。。。。と思って。。。

というか、こういう席を見てるこちらの心が痛くなるもんで。

 

あ、ちなみにこれ開演ブザーなった瞬間だからね。

 

個人的にはチケットに余裕があって見にいくには嬉しいけど、うーん、ほんと面白いのになぁ・・・と思ってなんでだろう???